海堂尊 - 第四回『このミステリーがすごい!』大賞(『このミス』大賞)大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』の著者

『海堂ニュース』最新ネタ満載!

2012.07.17 2012:07:17:21:40:53

死因究明関連法案に付帯決議がついた理由、そしてケルベロスの夏。

 近況です。
 

1)6月は長崎県大村市医師会に招かれ市民講座。四百人を超える人々が熱心にAiの必要性を理解してくれました。一週間後には鹿児島純心女子中高校での講演会。おそれを知らない女子中高生四百名の質問攻めに、気分はバラエティを仕切るくりーむしちゅー気分。その間の一週間は九州滞在し、九州のAiの現状をつぶさに見学してきました。といってもあちこちのアルコール懇親会でしたが。九州の諸先生方、お世話になりました。
 

2)ボリビア・アルゼンチン行きと、この九州行きでリフレッシュしたおかげで、滞っていた『輝天炎上』はゴールが見えました。おそらく来年早々には出せるかも。
 

3)8月3日発売予定『このミステリーがすごい!大賞作家書下ろしBOOK』でボリビア日記という短文紀行文を掲載予定。
 

4)トーハンの新刊展望にて「著者との60分」インタビュー。ケルベロスにて閉じる東城大シリーズについてあれこれ。
 

5)「MISS」という女性誌で、「私の三冊」コーナーのインタビューを受けました。30代女性に勧める本というコンセプトですが、その辺りの女性には教わることばかりが多い気がするのですが。
 

6)NHKBSプレミアム『旅のチカラ』で私の回のディレクターを務めてくれた長谷川三郎監督のデビュー作『ニッポンの嘘――報道写真家福島菊次郎90歳』というドキュメンタリー映画作品にコメントを寄せています。「くだらなかったりつまらなかったら、コメントは書かないよー」という脅し文句にもひるまず試写に招いてくださり、その結果、何としても多くの人に見てもらわねばと思わされ、見事に敗北。やむなく、ではなく、自ら進んでコメントさせていただきました。
 

 原発再稼働を野田内閣は強行しました。それに対し紫陽花革命という、官邸を行儀のいい市民が整然と取り囲むという、日本では滅多に起こらないようなことが起こっています。この声に反応できない野田政権、そしてその野田首相に唯々諾々と従う国会議員を見ていると、「民主党詐欺」だな、と感じている人々も多いはず。にもかかわらず、大メディアの報道の仕方は、そうした行動を過小評価させるようなバイアスをかけているように思えます。翌日の某大新聞など、まったく触れていないとか。こんな大事件を見逃すなんて、特オチ以前の大問題ですね。身内の監督のスキャンダルに割く報道量と比べ、あまりにもいびつではないかと。
 

 そんな人たちに日本も捨てたもんじゃないと思っていただける、素晴らしい作品です。「ヒロシマは嘘っぱちだ」と言い放つ福島菊次郎さんがすごい。そして福島さんがフクシマに立ってカメラを構える......いや、かっこいい人がいたものです。
 

7)母校『弥生小学校』の60周年記念で講演予定。これで小学校、中学校、高校、予備校、大学と、母校の講演会はコンプリート。ううむ、節目の五十歳。あ、保育園がまだですが。
 

8)7月31日は高知市民大学で講演。何と四国は初講演なのでした。さすがヘンロ共和国、時代の流れが一週遅れ。
 

9)こうして羅列してみると、ぐうたらしようと思っているのに、まだワーカホリックの余熱が残っているようで。うーん、ペースダウン、ペースダウン。
 

 

                              2012年7月5日   海堂尊
 

                 

 

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