海堂尊 - 第四回『このミステリーがすごい!』大賞(『このミス』大賞)大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』の著者

『海堂ニュース』最新ネタ満載!

2011.02.24 2011:02:24:23:18:55

「死因究明に資する死亡時画像診断の活用に関する検討会報告書(案) 」の問題点

近況です。

1.『ゴーゴーAi』(講談社)ついに刊行です。8月からきっかり半年、七転八倒しました。難産でしたが、無事生まれました。出版記念サイン講演会を開催予定。講演会は詳細なテキスト付きで、ものすごいことになるでしょう。お楽しみに。死因究明制度について記事を書いたりしているメディアのみなさんは必聴。この本の出版以降は、この裏情報を知らずして書いた死因究明制度に関する記事は不勉強という烙印を押されること間違いなし、です。手書きポップも展開予定。基本コンセプトは海堂尊三段論法。新ヒロイン、『ユエニちゃん』登場です。ユエニちゃんとは、『故に』という数学の記号を丸で囲むと、びっくり少女の顔になるのでわたしがたった今つけた愛称です。
 ちなみに、ポップの一部ご紹介。
海堂尊三段論法・その4
 役人は先輩を否定できない。
 失敗した施策は先輩の業績である。
(ゆえに) 役人は失敗を直せない。
海堂尊三段論法・その5
 市民はAi導入を望んでいる。
 厚生労働省はAiにカネをつけない。
(ゆえに) 厚生労働省は市民のためを思って働いていない。
 

 何だか、書いていて、ウツっぽくなってしまいますね。その1からその3は、書店の店頭で探してみて下さい。
 

2.『ブレイズメス1990』が吉川英治文学新人賞候補になりました。文学賞候補にしていただくのは版元さんの評価と思っていますので、嬉しいです。私は評価されればそれなりに頑張ろうという、単純な物書きです。そして評価していただける版元さんと仕事をするのが、今は精一杯です。
 

3.映画「ジーン・ワルツ」好評上映中。みなさん、温かい気持ちで劇場を後にするようです。周囲の評判も上々、是非大画面で見ていただくといいな、と思います。みなさんはああやって生まれてきたんですよと言いたい気分ですね。
 

4.4月からNHK火曜22時、『マドンナ・ヴェルデ』ドラマ化ですが、撮影現場見学に伺ったところなんと出演させていただくことに。台詞付き。緊張しました。主演の松坂慶子さんに御挨拶しました。私は「蒲田行進曲」が大好きだったので、三十年の時を隔てて再び松坂慶子さんに妊婦になっていただいて、感動しています。
 

5,宝島社の別冊宝島「オール・ミステリー」で、文壇麻雀最強位決定戦に臨みました。綾辻行人先生、私、茶木則雄先生、藤田宣永先生(五十音順)。あっと驚くどんでん返しに次ぐどんでん返し、スリリングな闘いでした。意外な結果は本誌にて。ついでにエッセイも書いてます。タイトルは『麻雀は人生だ』(笑)。
 

6.「ダ・ヴィンチ」3月号で西尾維新先生と対談しました。正直、脱帽ですね。『西尾維新』に対抗するには『海堂革命』と改名しないと。日産60枚というところまではかろうじて対抗できたものの、それが10日継続し一冊書き上げるか、半分の5日で息切れしてしまうかの違いは大きい。頂点は遠く果てなく。とても刺激になりました。
 

7.朝日ニュースター「海堂ラボ」、3月は東京農工大の小畑秀文学長がCAD(コンピューター画像診断支援システム)について、自治医大で四月よりAiセンターを立ち上げる長谷川剛先生が、ADR(裁判外紛争解決)についてお話しして下さいます。お楽しみに。
 

8.PHPの論壇誌「Voice」にて海堂ラボの誌上連載を開始します。アンカーマンは東えりかさん。番組と合わせ、再構成の妙をお楽しみに。
 

9.週刊朝日「極北ラプソディ」絶賛連載中。ドクターヘリ、テイクオフ。ついでに『極北クレイマー』、3月文庫化です。合わせてよろしくお願いします。
 

10.5月の連休明けから週刊誌と新聞夕刊連載スタート。次回ブログで内容告知予定。無茶苦茶なスケジュールですけど、引き受けた時はそんなじゃなかったんですう。ある連載開始が遅れ、ある連載が少し前倒しみたいな感じで。受けたのはそれぞれ二年前、二年前、一年前なので何とかなるかな、なんてのんきに考えていたんですが。ひょっとしたら今年前半は私の作家人生の正念場か。もっとも振り返ればいつも修羅場の海堂なのでした。
 

11.『モルフェウスの領域』、3刷しました。私の作品を読んで下さっている、ひとりひとりの読者のみなさんのおかげです。これでまた次を書かせていただけることに。
 

12.今回のブログ内容を先行的に宮崎県勤務医会の講演会で講演。出席者のみなさんは怒りと失笑。ちなみに宮崎大にAi実施体制ができたそう。是非、Aiセンターという看板を挙げていただければ。宮崎日々新聞で手記連載中の住吉昭信先生(元九州大学病院長・病理学教授)とお話ししたら「今の病理学会上層部はなっておらん。あの連中は昔からずっとあんななんだ」とバッサリ一刀両断。住吉先生ほどのお方が言ってもどうにもならないのなら、私なんぞ歯牙にもかけないのも当然ですが。でも実態が露わになれば変わらざるを得ないはず。まあ最後の、一縷の望みですね。今年4月、病理学会はなんと第100回学術総会を開催します。これまで病理学会の先生たちは、私と深山先生の諍いを見て見ぬフリをしてきました。でも『ゴーゴーAi』を読んで、病理学会会員から何の批判や非難の声も上がらないなら、病理学会100年の歴史を支えてきた緒先輩が草場の陰で泣いている気がします。
 義を見てせざるは勇なきなり、ですよ、病理学会の会員のみなさん。
                                              2011.2.22. 海堂尊
 

 

続きを読む 12345678