11月中旬から下旬の二週間、キューバへ行ってきました。BSプレミアム『旅のチカラ・海堂尊篇』の番組収録のためです。そしてキューバ革命の英雄、チェ・ゲバラの足跡を追ってきました。
おかげで現在、絶賛時差ボケ中です。
番組は2012年1月17日、NHKBSで放映予定だそうです。とても面白い番組になっているはずですので、是非ご覧ください。
さて、チェ・ゲバラが、カストロと共にキューバ革命の立役者であることは誰もがご存じだと思います。しかしながら、あそこまでストイックな方だとは思いませんでした。そして、そのストイックさ故に、今でもキューバの人民にとっては絶大な人気を誇っています。
ゲバラ、カストロの偉大さは(ちなみに私は共産主義者でも全共闘シンパでもない、ばりばりのノンポリ日和見主義者です、念のため)、キューバという、米帝国の喉元に位置しながら、敢然と米国帝国主義に異を唱え、経済封鎖に遭いながらも、ケセラセラのラテン精神で明るく生き延びさせている点です。
キューバの印象は、物質的には貧しい感じがします。ですが、とても明るい。人々が楽しげに過ごしているのがよくわかる。そして治安が大変よい。夜中におばあさんが町をうろついていたりする。
これは、国の尊厳が確立されているからではないでしょうか。そして、キューバのそんな反骨精神が南米諸国にも波及し、今では米国大陸会議で何か決めようとしても、ラテンの小国が敢然と米国に異を唱え、なかなか米国の思うようにならない、という状況になっているのです。
それによって米国は苛立っているようですが、南米の国々では自主自立の精神が発揮されているようです。
翻って日本はというと、TPPでは米国のいいなりになりそうな気配です。しかも国内での議論も尽くさない上に、国内では農業品目だけだと公言しながら、結局、米国からすべての品目での対応を求められ、それに対し否定しないという、主権国家と思えないような対応をしています。
何と情けないことでしょう。