つまり捜査情報を小出しに提供し、便宜供与を受けていたというウワサがあるのです。そして、情報漏洩した捜査員は地方公務員法違反で起訴され、懲戒免職となりましたが、漏洩をもちかけたと推測されるOBの方は結局おとがめなしになりました。
ううむ。
この事件について、別の観点から考えてみましょう。事件は医療事故である可能性がある。そうなると、厚生労働省が今、存続に躍起になっている「モデル事業」案件です。しかしこれはモデル事業では扱われませんでした。いきなり捜査が入り、司法解剖されてしまった。モデル事業の存続を主張している、厚生労働省医療安全推進室の人たちと、内科学会上層部の一部理事の人たちは、このケースがなぜモデル事業対応できなかったのか、解析する必要があります。でなければ、何の意味もない仕組み作りに、大切な血税を浪費してしまうことになってしまうからです。
さて、この事件を医療関係者の立場から考えてみましょう。これが医療事故であれば、謝罪をしようと思うでしょう。医療事故でなければ、謝罪する気にはなりません。これは当然です。この判断がどうなされるかと言えば、司法解剖の結果によります。ところが捜査の最中は、司法解剖鑑定結果が関係者に開示されない原則なのです。
これでは医療従事者は、事故なら反省する気持ちがあっても、謝罪はできません。そして東京はモデル事業に指定されている地域で、品川美容外科は東京にあります。しかし、モデル事業は本件ではまったく機能しませんでした。