それにしても1年前、厚生労働省から直接、Aiを導入することがモデル事業延命の必須条件だと突きつけられながら、日本医師会が主催するAiシンポジウムを傍聴し勉強しようという姿勢もないように思える日程設定は、ほんと笑えます。おまけに厚生労働公募科学研究で、Aiに関する深山班を主宰した深山氏によるAiについての講演はありません。これって血税を使って、先進的な公募研究をした研究班の主任研究員としては問題アリの姿勢に思えます。
笑い事でないのは、民主党がすっかりよれている間に官僚が息を吹き返し、モデル事業がゾンビのように延命が決まりそうだ、ということです。野田首相は増税を打ち出していますが、この方針は国民の付託を受けていません。選挙から2年、民主党は当初と180度方向転回してしまいました。
これは国家的な政治詐欺です。
モデル事業に対する予算が決まれば、官僚たちの目論見ははっきりします。わかりやすい観点ですので、皆さん、今後も注視していましょう。
モデル事業は5年で6億円かけて、1000例の症例解析を企画して予算をとりながら、実施できたのは100例少々と1割しか実施できなかった大失敗事業です。他にも民主党が業務仕分けで仕分けた種々の項目も、次々にゾンビのように息を吹き返しているそうです。
こんな状況で、増税なんてとんでもない。少なくともモデル事業に従来の予算をつけるようなら、削るべきものを削ってから増税をする、という野田首相の言葉は偽りになってしまう。民主党が増税を打ち出したいのなら、まず事業仕分けで廃止を勧告した事業をすべて廃止してから、というのが筋でしょう。
これでは野田内閣は官僚傀儡内閣としか言いようがありません。あ、でもそれは野田内閣に限ったことではありませんね。
震災支援に関しては寄付をした私ですが、増税で納税させられるのは今の政府や官僚の姿勢ではまっぴら御免です。