映画は小説とは全く別の存在です。「チーム・バチスタの栄光」はおそらく、映画史上に残る画期的な映画になることでしょう。それくらい凄い映画です。それがたとえ著作者の意図と、ほんの一部でかけ離れたものになったとしても。
とまあ、だいぶ脱線しましたが、現在の医療現場はさほどにひどい環境におかれている、ということを踏まえてこの映画をみて下さい。するとこの映画は一級品のホラー映画にすら見えてくることでしょう。
告知1.1月26日、午後1時半より、新宿紀伊国屋ホールで講演会を行います。私の講演に入場料1000円とは、紀伊国屋さんも無謀なことを。そういえば、この講演依頼を持ってきてくれた担当編集者によれば、「第99回は大江健三郎さん、そのあとの第百回記念だそうです」というセールストークだったらしいのですが、蓋をあけたら全然違ってました。他のブログで間違って告知しちゃいました。ひどいじゃないですか、紀伊国屋さん(笑)。どうかみなさん、助けて下さい(泣・笑)。ただし、私はかつて某医大に講演に招かれて、三人の聴衆に対しAi講演をした経験もあるので、少人数でも一生懸命やりますし、そんなことくらいではメゲません(笑)。半分は「チーム・バチスタの栄光」の映画化の話、そして半分が死因不明社会の話になると思います。でも、比率は当日、変わるかも。
ただし映画を見に行こうと思っていらっしゃる方には、きわめて有用な解説イベントになることは請け合いです。それと日本の医療制度や官僚制度の欺瞞について詳しく知りたいと思って居る方にもお勧めで、その場合は入場料以上の価値はあると思います。
隠れ主題は、「司法と医療の完全分離をめざして」。もっともこんな主題は、看板には掲られませんけど(笑)。お時間がある方は是非どうぞ。
告知2.日経メディカルで連載していた「医学のたまご」(理論社)が無事刊行されました。1月19日(土)三省堂有楽町店さんで16時より、1月20日(日)長野平安堂さんで13時より刊行記念サイン会を行います。また、2月9日にはリブロ池袋店さんでもサイン会の予定です。お時間がある方は是非どうぞ。ちなみに「医学のたまご」は、医学論文捏造事件を扱っています。
告知3.新年号より、週刊朝日で連載を開始しました。極北クレイマーです。お楽しみに。
追記。前回、ここで告知したラジオ深夜便のないとエッセー、うっかりききそびれてしまいました。いかがでしたでしょうか。実は収録は年末で、その頃私は、一体何を語っていたのか、今さらながら自分でも不安です。まあ現在、それくらい多忙です、ということでご容赦を。
2008.01.18(海堂 尊)