先日、おかげさまで『チーム・バチスタの栄光』は、三百万部を達成いたしました。この数字は、私の作品に対する支持もあるでしょうが同時に、私が行おうとしているエーアイ導入という運動に対する応援だ、というように理解しております。
そうした土壌を支えて下さっている宝島社さんを始めとする多数の版元さん、そして書籍を流通させて下さっている取次店さん、そして書店さんに深く感謝いたします。そして何より、私の書籍を読んで、医療問題について考え始めてくれているたくさんの読者の方々に、心より感謝いたします。
お知らせ。
3月21日、新潮社から「ジーンワルツ」を上梓しました。これは今話題の「代理母」問題をめぐる究極の医療ミステリー(笑)です。中身については、産科医療問題については、この書籍一冊にすべてを詰め込んだ形になっています。おかげさまで先日、発売直後に重版も決まりました。是非、ご一読を。
余力がある方は、一月に刊行した「医学のたまご」(理論社)から読んでいただけると、さらに深い謎に惑うことになるでしょう。
日本学術会議は、つい先だって、代理母に対する答申を行いました。現実に行われた、学術組織の最高峰の答申が、いかに非人道的なものだったか、この物語を読んで考えてみて下さい。
つくづく感じたのですが、学術と行政って、本当に非情なものですね。だからきっと、そのふたつは仲良しなのでしょう。
2008.03.23(海堂 尊)