2014.04.03
2014:04:03:16:49:51
自由を滅ぼすのは常に、非寛容と独善である。
近況です。
1)関西テレビ「チームバチスタ4・螺鈿迷宮」が絶賛放映され、昨日、最終回を迎えました。最後まで緊張感溢れる会話、手に汗を握る展開にはらはらドキドキ、楽しませてもらいました。
ドラマ制作のスタッフのみなさま、長い間お疲れさまでした。
2)二月末日、映画「ケルベロスの肖像」、初号試写を見ました。
その直後に取材があったのですが、思うように感想を言えませんでした。私にしては珍しいことです。それは映画に心を持って行かれ、こっちに戻ってくるのに時間がかかってしまったからです。今ならもっと流暢に話をできたのに、という気持ちです。
不思議な映画です。いろいろ取り混ぜたモザイクみたいな作りなのに、見終わると、しっかり芯が一本通っている。是非、この感覚を実感してみてください。映画館でしか体験できない映画を見るためには、映画館に行くべきでしょう。
三月二十九日、全国公開です。
3)文庫『ケルベロスの肖像』六刷で三十九万部です。ありがとうございました。
4)『映画チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像オフィシャルブック』(映画オフィシャルブック)も絶賛発売中です。私がプロデューサーの豊福陽子さんにインタビューされた「原作者・海堂尊に聞く」というコーナーで参加しています。でも実は看板に偽りあり、実態は「原作者・海堂にイジられる売れっ子プロデューサー・TYの裏の顔」ですのでお楽しみに。写真も迫力があり、出演者インタビュー、ドラマシリーズの総まとめなど、魅力満載の企画が盛りだくさん。映画が追体験できる、ドラマファン必携の保存版です。
5)これに伴い映画専門誌「日本映画navi」「Cinema★Cinema」「MANTANWEB」のインタビューを受けました。お楽しみに。
6)『知られざる医者の世界』という別冊宝島でインタビューを受けました。巻頭インタビューでAiなどについて、久々に言いたい放題しています。
7)『輝天炎上』(角川書店)文庫発売。アマゾンの検索画面に「ベストセラー1位 カテゴリー・ミステリー・サスペンス・ハードボイルド」なる帯が。そう言えば『ケルベロスの肖像』には、「ベストセラー1位、宝島文庫」という帯が。いろんな一位があるんですね。
8)新装版『螺鈿迷宮』も好調です。『輝天炎上』と並べると綺麗なので、合わせてどうぞ。
9)『カレイドスコープの箱庭』、久々の長編プラスデータブック三月五日発売。バチスタシリーズスピンオフ最終巻で、田口白鳥が病理検査室を舞台に暴れまくる(暴れるのは例によって白鳥だけですが)という、原点回帰の本格ミステリーになっています。そういえば、こっちにもある日、「ベストセラー1位 カテゴリー・ミステリー・サスペンス・ハードボイルド」なる帯が。その時は当然『輝天炎上』の方にあった帯は消滅していました。何やってるんだろ、私。
ちなみに、巻末付録のデータブックは必携です。特に私にとって、ですが。今後の作品は、まず巻末の年表を確認してから執筆されることになるでしょう。
担当編集さんが池袋リブロさんで文芸書売り上げ一位だったと教えてくれました。ブランチ三位、東京新聞によればトーハン、日販の売り上げ二位だとか。
おかげさまで発売後五日で重版も決まりました。累計五万五千部です。
10)文庫化第三弾は新潮社『ナニワ・モンスター』三月発進です。こちらは映画化と同時のタイミングになりそうです。二月には『救命』も文庫化しました。こちらも即重版がかかり二刷、二万五千部です。是非。
11)週刊新潮「スカラムーシュ・ムーン」、好評連載中。まだまだ続くよ、しばらくは。
12)四月十三日、神戸市歯科医師会主催の講演会。講演会は久々です。何しろ現在は、依頼の九割をお断りしているものですから。どうぞお楽しみに。
13)二年前に参戦した麻雀トライアスロン・雀豪決定戦に二年ぶりにエントリーします。よし、今年こそは決勝にと思っていたら、なんと三月二十日は映画「ケルベロスの肖像」の公開試写の日でもありました。決勝に残ったら試写会に出席できません。ということは、この対戦カードは天の配剤か。ひょっとして試写会の席に空席があったら、それは海堂が居並ぶ強敵を打ち破った奇跡が起きているのだと思ってください。
さて今回、この文章を二十日の朝に送信した理由、それは単に、麻雀大会の結果をきちんと向き合う勇気がないチキン、あるいは書きたくないギャンブル世界における見栄っ張りであることを、ここにカミングアウトしておきます。
では、いざ出陣(笑)。
2014年3月20日 海堂尊