海堂尊 - 第四回『このミステリーがすごい!』大賞(『このミス』大賞)大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』の著者

『海堂ニュース』最新ネタ満載!

2014.04.24 2014:04:24:15:44:56

批判はタブーでスルーの本屋大賞。あるいは久し振りに死因究明制度についてのスクープ。

 ちょっと妙な事実を。世の中のたいていのものごとの基本情報を教えてくれるウィキペディアに「保土ヶ谷事件」の項目はありません(2014年4月20日現在)。

 

 どなたか有志の方、「保土ヶ谷事件」の項目を作製してください。

 

 

 袴田事件など冤罪事案に対する再審請求が次々に通っています。

 

 実は当時、冤罪判決を支えていたのはいい加減な法医学鑑定だったりします。

 

 でも、それもむべなるかな、法医鑑定は誰も監査せず、でたらめな鑑定をしても罪に問う法律は存在しないのです。法医学者は、法律の拘束から外れた脱法的存在となっていて、法治国家の日本では実に異様な存在なのです。

 

 

 取りあえず、この記事に対して神奈川県警がどう対応するのか、注目です。そう言えば黒岩祐治・神奈川県知事はキャスター出身で医療にも深い理解を持っていると聞きました。

 

 でもこうした問題を黙過しているのであれば、そんな評判も怪しいですね。

 

 

 無責任な法医学者は存在しますが、それは法医学の世界に限ったことではなく、どの世界にもあることです。問題はそうしたトンデモ法医学者を処分できないという、法医学会の体質にあります。

 

 それは監査する仕組みがない、法医学者の世界の根本的な問題にかかわっています。

 

 そんな法医学者に、「透明性、合理性、迅速性、中立性の高いAi」を批判されたり、適切な導入を邪魔されたりすると怒りが湧いてきます。自分たちの領域の安寧を諮るためだけに、公益を貶めているように見えてしまうからです。

 

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