海堂尊 - 第四回『このミステリーがすごい!』大賞(『このミス』大賞)大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』の著者

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2013.02.01 2013:02:01:21:06:01

今年は散文的に

 やはりドラマつながりでは、林隆三さんから『阿修羅の如く』の舞台にお招きいただきました。女性のドラマのように思われていますが、女性が華やかに艶やかに輝けるのも、林さんの重厚で大黒柱的な存在感あってのことだなあとしみじみと思いました。『阿修羅の如く』、大変勉強にもなりました。林さん、ありがとうございました。

 

 

 遊んでばかりいるようですが、実は現在、「週刊新潮」で連載予定の『スカラムーシュ・ムーン』執筆と『トリセツ・カラダ』の続編、『トリセツ・ヤマイ』の執筆でてんやわんやです。うわ、てんやわんやだなんて昭和的表現をしてしまったのは、向田邦子作品の影響でしょうか。

 

『トリセツ・ヤマイ』は、ほんと大変で、七転八倒していますが、国家試験以来、二十年ぶりに医学書をしこたま買い込み、正月からずっと勉強していました。でも、試験のない勉強って結構楽しかったりもします。ブラボー、テストレス。

 

 それにしても、私が学生だった頃はカリニ肺炎は原虫が原因とされていたのに、今はニューモシスチス肺炎と名を変え、真菌の仲間になっていたとは。いやはや、医学の進歩は日進月歩です。

 

 

 とうわけで、『トリセツ・ヤマイ』もヨシタケシンスケさんにイラストをお願いしたのですが、ヨシタケさんといえば1月に『せまいぞドキドキ』と『結局できずじまい』というイラストエッセー集を二冊同時刊行されました。編集Tさんから、帯にひと言ください、と言われたのですが、自分の言葉は営業活動に影響力はないと思っているので、本来お断するのですが、しがらみってヤツでお受けしました。手回しよく編集Tさんが『ヨシタケさんは天才です』という言葉でお願いできますかと提案してくれ、基本的に異存なかったのですが『ヨシタケさんはムカつくくらいの天才です』と直させてもらいました。加わった部分に本音が見え隠れしているって、別に隠れてはいないか。

 

 

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