結果はどうだったでしょう。危機にそなえることなく、その瞬間の危機管理や情報流通にも失態を犯した日本の評判はがた落ちになりました。何より、多くの市民が大変つらい思いをさせられています。
Aiに対する、法医学会や警察庁の姿勢を見ていると、まさにこの原発問題と瓜二つの気がします。自分たちに対する批判があることを知りながら、それに対応せず、メディアも報道しようとしない。
明確に、ここに伝えておきます。
今、法医学会と警察庁がAiに関して、オープンの議論をすることなく、新しい死因究明制度の法案策定に走っている。これは大変危険な兆候です。なぜならそれは、現在の死因究明制度の欠点を是正せず、単に拡大再生産しようとしている仕組みだからです。
もうひとつ。法医解剖なる新たな枠組みの解剖を導入したいのであればその前に、監察医制度を撤廃しなくてはなりません。そうしないと、現状でさえ混乱し、非論理的な仕組みになってしまっている解剖の法体系が、いっそう滅茶苦茶になってしまうからです。
物事を新しく作る時には、スクラップ・アンド・ビルドが基本です。けれども現在の法医学会の考えは、ダメなままにビルド・ビルド・ビルド、です。