7月25日、石巻警察署長から石巻市医師会に、回答が寄せられました。
「災害検視業務におけるAiに活用について
先日ご提案を頂きました災害検視業務におけるAiの運用につきまして、警察本部刑事部捜査第一課と協議をした結果、1つの警察署単位で運用することは困難であるとの判断から、今回はご辞退させて頂きたいと存じますのでご了承お願い申し上げます」
という回答でした。運用について協議するのであれば、協力を申し出ているAi情報センターなどに問い合わせすべきですが、そうした問い合わせは一切なく、このような木を鼻で括ったような回答です。
日付は7月25日。依頼から20日近く経っています。どうやら、警察上層部には、現地被災者遺族に対する愛が薄いようですね。現場の警察官はとても頑張っているのに、本部はダメダメです。
さてここで、ランダムに書いてきた、一連の話題を時系列に並べてみましょう。
1 7月25日 検視作業へのAi導入の申し出拒絶の正式回答。
2 7月26日 解剖主体の制度構築のための政府作業部会設置ニュース報道。
3 7月27日 厚生労働省Ai検討会答申報告書発表はメディアに無視される。
こうしてみると、警察の意思は、Aiをなんとか自分たちの領域に封じ込めようと必死なのだ、というように見えてきます。
このことを取材したり報道しない新聞・テレビは、社会に対する官僚のミスディレクションをサポートしているかのようです。そして私の目には、霞が関の近くにいる、ひと握りの法医学者が、一部の視野狭窄な政治家と共に、社会の進むべき方向をねじまげようとしているように見えてしまうのです。