海堂尊 - 第四回『このミステリーがすごい!』大賞(『このミス』大賞)大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』の著者

『海堂ニュース』最新ネタ満載!

2011.05.20 2011:05:20:22:32:34

法医と警察はAiただ乗りを強行するつもりなのかしらん。

 こうした提言が警察庁主導で行なわれ「今回の研究会は、厚生労働省や文部科学省など関係省庁を議論に巻き込んだことに意義がある」となどメディアから評価される。厚生労働省がこうした事態に巻き込まれた場合、取るべき態度はただひとつです。

 

 それは5月30日に決定する、Aiに関する検討会の報告書に、「Ai全例に対し国費からの費用拠出を明言し、死因の情報公開原則を確立する」と記載する、これしかありません。そうしないと、最初の症例のように、Aiの費用は、遺族か医療現場かのどちらかに押しつけられ、その社会導入の業績部分という美味しい果実部分だけ、警察が持っていくという馬鹿げた結果になってしまうのです。

 警察庁の発信力は、今回の記事でよくわかりました。さて、厚生労働省の発信力や如何。

 

 近況は短く。新聞連載「アクアマリンの神殿」が始まりました。取材で先日、神奈川県の浅野学園ボクシング部を取材させていただきました。ボクシング部のみなさん、ご協力ありがとうございました。この他、週刊朝日「極北ラプソディ」連載快調、5月末に週刊現代「スリジエセンター1991」連載開始、などなど。

 

『ナニワ・モンスター』サイン会は、MARUZEN博多店さん、紀伊國屋書店梅田本店さんで読者の方と直接お話しできてうれしかったです。籠もっていると、自分の物語がどう読まれているのか、不安になることもあるので、ああいう風に面と向かって褒められると俄然やる気になります。「マドンナ・ヴェルデ」での俳優出演にもコメントを頂戴しましたが、こちらは素直に受け取れないのは、自信がないせいでしょう(笑)。

 

 そんな中、執筆に四苦八苦しているのは宝島社で刊行予定の短編集だったりするのは、何とも皮肉なことですね。がんばりますが、諸々の事情が入り乱れ、いろいろなことが後ろ向きに逆行していくような、思わぬ逆風の連続に、少々へばり気味の今日この頃なのでした。

                                 2011.05.15    海堂尊


 

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