海堂尊 - 第四回『このミステリーがすごい!』大賞(『このミス』大賞)大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』の著者

『海堂ニュース』最新ネタ満載!

2011.01.17 2011:01:17:13:09:08

法医学とAi、そして厚生労働省Ai 検討会の顛末

 さて、告知です。

1)年末に無事出版した『モルフェウスの領域』、おかげさまで好評重版しました。六校まで取ったときは、正直、予定通り出版できるのか、と思いました。世では六甲下ろしのように「カゲロウ旋風」が吹き荒れましたが、書店の片隅にひっそり咲くすみれ草のような可憐な作品ですので是非、手にとってみてください。

 

2)フジテレビ・関西テレビ系全国ネットで「ジェネラル・ルージュの凱旋」のSPバージョンが放映されました。なかなか好評だったようです。私も正月でしたので、ゆっくり拝見しましたが、わくわくしました。

果たしてバチスタ3はあるのでしょうか。乞うご期待。

 

3)映画「ジーン・ワルツ」いよいよ公開です。2月5日。その前に公開試写で、何やら斬新な試みがあるんだとか。でも、まだ秘密。

 

そういえば昨年12月、主演の菅野美穂さんと名古屋、大阪の宣伝に行ってきました。私はあがりっぱなしでしたが、菅野さんはやさしくてきれいで、なおかつ堂々たるもので、とても楽しい二日間でした。しかし、二日で取材が二十件以上とは、さすが菅野さん効果は絶大です。

 

産婦人科医療の現場の大変さと、出産の大変さと素晴らしさが感動的な映画です。是非、ご覧になってみてください。エンディングの小田和正さんの曲がまた、映画にぴったりで感動します。

 

4)続きましては「ジーン・ワルツ」姉妹篇の「マドンナ・ヴェルデ」がNHKでドラマ化します。主演はみどり役に松坂慶子さん、理恵役に国仲涼子さん。映画と立て続けで違う観点からの展開は興味深いです。映画見て「ジーン・ワルツ」を読んで、ドラマ見て、「マドンナ・ヴェルデ」を読んで下さい(笑)。なんか最近、私の周りに突然、美女がいっぱい。どうしたんだろう。

 

5)1月の海堂ラボ(CS朝日ニュースター・木曜午後十時、隔週)は放医研の恩師、辻井博彦理事と、三井記念病院の天才眼科医・白内障手術の赤星隆幸先生。どちらの先生のお話しもスリリングです。そして2月はブログでも議論を堂々と受けて立ってくれた慶應大学法医学の藤田教授と、『ジーン・ワルツ』の原型ともいえる、諏訪マタニティクリニックの根津八尋先生。攻撃的ではない、人格者の私のもうひとつの顔に興味があるかたは是非どうぞ(笑)。隔週木曜夜十時、お楽しみに。

 

6)いよいよ来月は世紀の問題作、『ゴーゴーAi』(講談社)が発進。サブタイトル『アカデミズム闘争4000日』(だったかな)。ばりばりノンフィクションゆえ、危険な硝煙の香り漂う労作です。スタンスは「いい社会を作るため、公明正大な場で議論しましょう、誰でも受けます挑戦状」。思えば遠くに来たもんだ。このブログでのコードネームは「死因不明社会2」でしたが、蓋を開けたら「ゴーゴーAi」では、読者のみなさんもさぞや面食らうでしょう。編集さんも言っていましたが、「これまで読んだことのないヘンテコな本だけど一気読みの面白さ」だそうで、トータル二十万字越えの超大作、営業さんや書店員さんの評判も上々だとか。ほんとかな(笑)。これでも最初四十万字を半分に削ったのだから、もはや気息奄々です。

 

 学会上層部の方、異論があれば公開討論しましょうね。今年は某学会創設百周年。若手の登用を謳っています。若手というのは上層部に異を唱えるもの。それを学術論争の場以外で潰そうなどという了見の狭いことは、百周年記念大会の大会長が全身全霊を挙げて阻止してくれるでしょう(笑)。

 

 ちなみに帯を「祝・病理学会百周年」にしたいと言ったら、編集さんに一発で却下されました。なぜだろう。。。

 

7)週刊朝日で連載開始。『極北クレイマー』続編、「極北ラプソディ」。続編が書けるということは、前作が支持されたということで一安心。年末、札幌は手稲渓仁会病院でドクターヘリを見学させてもらいました。丸二日病院に詰め、現場取材をさせていただきました。素晴らしい病院でした。大変お世話になったこと、この場を借りて御礼申し上げます。ご恩返しは新連載で。

 

 北の大地に飛ぶドクターヘリ、という話なのかなあ。まだ秘密。というか、自分の中でもまだ未定。

 

8)今年は週刊誌連載2本と新聞連載にトライします。いずれも続編ですが。私の築き上げた世界の球体も最大赤道面に到達、折り返し点を過ぎました。ここから広げた風呂敷を丁寧に畳んでいくことになると思います。どうかみなさま、いましばらくおつきあいのほどを。

 

 

2011.01.08. 海堂尊

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