一番の問題は、「異状死死因究明モデル事業」や「死亡時画像診断システム整備事業」を発案、企画したのは誰か、ということです。少なくともそうした部分に関し、メディアは報じません。ということは、官僚主導のシステム作りで、それは、社会保険庁を解雇された人たちの受け皿施設作りにつながるのではないか、という昔の危惧が亡霊のようによみがえってくるのです。
発案者は必ずいるはず。彼をつきとめて真意を聞いてみたい。この制度がうまく回らなかったら、その時は発案者の責任です。厚生労働省は制度発案者の氏名を公表してくださいね。
近況です。
1)『ジェネラル・ルージュの凱旋』、テレビドラマ化です。関西テレビ、第1回は4月6日、夜10時から。伊藤敦史さんの田口、仲村トオルさんの白鳥で帰ってきました。ジェネラル・速水晃一には西島秀俊さん。今からとても楽しみです。
2)『ジーンワルツ』、映画化が確定しています。大谷健太郎監督。曾根崎理恵役に菅野美穂さん、清川吾郎役に田辺誠一さん。実はクランクアップは昨年10月で、情報オープンを待っていたら、書くタイミングを外してしまったので、改めて書かせていただこう と思いました。映画化が近づきましたら、また、詳しいことを書けるのではないか と思います。実は、また少し出演しています。ただ、映画に残っているかは監督の胸先三寸(笑)。2010秋公開、東映さんです。
3)小説新潮で連載していた『マドンナ・ヴェルデ』がまもなく刊行されます。脱稿しているので、たぶん19日発売は大丈夫だと思いますが。
4)小説現代で連載していた「ブレイズメス1991」の連載が今月で終了します。書籍はたぶん、7月くらいに刊行される予定です。たぶん。
5)週刊新潮連載中の「ナニワ・モンスター」では、新型インフルエンザ・キャメルが日本上陸、防護服を着た検疫官が走り回ります。あれからまだ一年しか経っていないのに、みんなもう忘れている。物忘れがいい市民は、官僚の人たちにとってカモ、なんです。
6)私事ですが、病理医を辞めます。3月いっぱい。病理学会上層部に愛想がつき、病理医として一生懸命仕事するのが馬鹿馬鹿しくなりました。お世話になった、素晴らしい病理の先生方には改めて感謝いたします。長い間、ありがとうございました。
7)Ai情報研究推進室室長として現組織に残留するので、まだ医療現場にいます。こうなってみるとよくわかりますが、Aiの社会導入に関しては本当に病理学会は関係ないんです。放射線学会が主体になってくれれば、御の字だということを実感しています。でもT大の先生たちが私を医療現場から追い出したがっていますので、いつまで医療界にいられることやら(笑)。私は結構我慢強い方ですが、病理学会に愛想を尽かすみたいに、医療界に愛想を尽かす日がこないといいけど。
2010.03.05 海堂尊